Bohemian Blues 7
雪に閉ざされてほぼ一ヶ月。ぼく以外の人たちは、雪が積もる暮らしに馴れているようで、たいしていままでとは変わらない毎日を過ごしているようだ。
日々の仕事をこなして、休みにはそれぞれ山を下りて、そしてまた戻ってくる。
そういう意味では、自らの移動手段を持たないとこういう環境での生活は厳しい。いや、つまらないといった方がいいか。思い立ったときに、行きたい場所へいくということができない。
交通機関はバスだけ。
しかも一日に二便。
朝と夕方だ。
バスは雪山をゆっくりと二時間ほどかけて下りていく。だから朝のバスに乗って山を下りても、午後のバスの出発が 1 時半だから、正味一時間ほどしか町にいられない計算になる。
どうして、ぼくはここにいるのだろう。
自ら居場所を失ったからなんだが、しかし、ここでなにをすればいいのか?
どうしたら、また違った日々を送ることができるんだろうか?
降り積もる雪を眺めながら、毎日考えることはそんなことだ。もっと建設的なことを考えればいいんだろうが、しかし生活することに追われてもいるためだろうか、明日を描くことができずにいる。
どうして、ぼくはここにいるのだろう。
これが今年の結果であることは充分承知している。
では、来年はどんな年になるんだろうか?
居場所を失ったことについては、最早なにをいうつもりもない。ただ、これからはそのときそのときできっと居場所を変えていくのだろう。
それでも、来年は選ぶ自由を得たいと思う。
いまはあまりにも選択肢が少ない。
そんな中で、それでも明日を描くためのなにかを手にしたい。
それがいまの望みなのかもしれない。
その明日、ぼくはどこにいるのだろう。
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