海のある街 TSUNAMI 24
「もっとここにいたいけど、そろそろ帰るわ。このままここにいたらきっと惚けてしまって、明日仕事がしたくなくなるような気がする」
美由紀さんは自分にいい聞かせるように頷いた。
「うん」
ぼくはただ頷いて立ち上がるとシートを片付けた。
彼女も立ち上がるとお尻のあたりを手で払って砂を落とした。
ぼくたちはそのままゆっくりと東浜へ向かって歩き、田越川の河口までいくと渚橋をくぐり、川沿いに歩いた。
赤い富士見橋を渡ってさらに川沿いのバス通りを歩く。
しばらくして田越橋の交差点を過ぎると、歩行者用の橋を渡ってそのまま対岸の川沿いの道を歩く。zishi art galleryの横を通り過ぎて、やがて新逗子駅の南口に着いた。
改札口のところで彼女は立ち止まった。
「そうだ、ねぇ、携帯貸して」
「どうするの?」
「電話番号、知らないもの」
そういうとぼくのiPhoneを手にとって電話番号を打ち込んだ。すぐに彼女のiPhoneが鳴った。
「これで大丈夫」
彼女は笑顔でぼくのiPhoneを返してくれた。
「ありがとう」
彼女はそういうと手を差しだした。
ぼくはその手をしっかりと握った。
「とてもいい休日になった」
彼女は笑顔でいった。
「そういってくれると嬉しいよ」
ぼくは手を握ったまま頷いた。
「それじゃ、明日からまたいつものように仕事場で」
彼女は手を離すと、くるりと回れ右をして改札を抜けていった。
そのままプラットホームを歩き、停まっていたエアポート急行羽田行きに乗った。
やがて発車を知らせるアナウンスが流れると、電車のドアが閉まり、電車はそのまま走り出した。
ぼくはしばらくそこに立ったまま、走り去っていく電車の後ろ姿を見ていた。やがて踏切の音が鳴り止むと、ぼくも帰ることにした。
※この物語は、私小説と与太話の中間のようなものだと思ってもらいたい。
実在の人物や、実在のお店などが出てきても、あくまでもフィクションです。
美由紀さんは自分にいい聞かせるように頷いた。
「うん」
ぼくはただ頷いて立ち上がるとシートを片付けた。
彼女も立ち上がるとお尻のあたりを手で払って砂を落とした。
ぼくたちはそのままゆっくりと東浜へ向かって歩き、田越川の河口までいくと渚橋をくぐり、川沿いに歩いた。
赤い富士見橋を渡ってさらに川沿いのバス通りを歩く。
しばらくして田越橋の交差点を過ぎると、歩行者用の橋を渡ってそのまま対岸の川沿いの道を歩く。zishi art galleryの横を通り過ぎて、やがて新逗子駅の南口に着いた。
改札口のところで彼女は立ち止まった。
「そうだ、ねぇ、携帯貸して」
「どうするの?」
「電話番号、知らないもの」
そういうとぼくのiPhoneを手にとって電話番号を打ち込んだ。すぐに彼女のiPhoneが鳴った。
「これで大丈夫」
彼女は笑顔でぼくのiPhoneを返してくれた。
「ありがとう」
彼女はそういうと手を差しだした。
ぼくはその手をしっかりと握った。
「とてもいい休日になった」
彼女は笑顔でいった。
「そういってくれると嬉しいよ」
ぼくは手を握ったまま頷いた。
「それじゃ、明日からまたいつものように仕事場で」
彼女は手を離すと、くるりと回れ右をして改札を抜けていった。
そのままプラットホームを歩き、停まっていたエアポート急行羽田行きに乗った。
やがて発車を知らせるアナウンスが流れると、電車のドアが閉まり、電車はそのまま走り出した。
ぼくはしばらくそこに立ったまま、走り去っていく電車の後ろ姿を見ていた。やがて踏切の音が鳴り止むと、ぼくも帰ることにした。
※この物語は、私小説と与太話の中間のようなものだと思ってもらいたい。
実在の人物や、実在のお店などが出てきても、あくまでもフィクションです。
| 固定リンク
コメント