« 海のある街    9'8 3 | トップページ | 海のある街    9'8 5 »

2013.06.19

海のある街    9'8 4

 やがてさきほど説明をしてくれたサキさんがやって来て、ぼくの荷物を預かると、浜の方へと連れていってくれた。
 逗子海岸は海水浴期間内は遊泳エリアとそれ以外のエリアにきちんと区別されていて、東浜から西浜までの約八百メートルほどがブイで区切られている。朝九時から午後五時までこのエリアにボードで侵入することは禁止されていた。
 その遊泳エリアのすぐ東側に、スクールのボードがいくつも並んでいて、すでに何人かの受講生が集まってきていた。
 ぼく以外の人は、もう何度もスクールを受講しているようだった。
 最初に身体をほぐすための体操をすると、みんなはそれぞれボードとパドルを持って海へと出ていった。
 ぼくは初体験ということで、インストラクターの人とマンツーマンでまずパドルの持ち方から教わることになった。
 最初はパドルの握り方だ。
 SUPのパドルはブレードの部分にすこしだけ角度がついている。180°よりも開いている方が後ろだ。なんとなく見た目だと逆の方が効率がいいように思っていたけど、違うようだ。
 両手を肩幅程度に開いて、片方はシャフトのトップの部分を握る。もう片方はシャフトの中程を握ることになる。だから左側を漕ぐ場合は、トップを右手で持つことになる。右側を漕ぎたい場合は、まずシャフトの中程を持っている手を入れ替えて、今度は左手でトップを握る。
 真っ直ぐ進みたい場合はなるべくボードのすぐ外側を漕ぐ。
 大きく円を描くように漕ぐと、とうぜんボードは曲線を描いて進む。短時間に方向転換したい場合は、すぐ横を逆に漕ぐ。
「でもそれは三回までにしましょう」
 真っ黒に日焼けしたインストラクターのレイさんは笑ってそう教えてくれた。
 どうやらあまり頻繁に使うと具合がよろしくないらしい。慣れないとボードがどこを向いているのか判らなくなることがあるからだ。
 砂浜の上で、何度かパドルを漕ぐ操作をやってから、海へ出る。

※この物語は、私小説と与太話の中間のようなものだと思ってもらいたい。
 実在の人物や、実在のお店などが出てきても、あくまでもフィクションです。

|

« 海のある街    9'8 3 | トップページ | 海のある街    9'8 5 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/476084/52096309

この記事へのトラックバック一覧です: 海のある街    9'8 4:

« 海のある街    9'8 3 | トップページ | 海のある街    9'8 5 »