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2011.08.18

もうひとつの鎌倉

 逗子に引っ越しをしたからということもあるが、鎌倉がとても身近な存在になっている。
 すぐ隣ということもあるし、どこかへ行くときにはそこを通るということもある。そして仕事でも鎌倉と関連したことを考えているということもある。
 とはいえ鎌倉のことをよく知っているわけではない。というよりも、ほとんど知らないといった方がいいだろう。
 だからときおり鎌倉を歩いて、街の表情を肌で感じたいと思っている。
 実は、ぼくは京都生まれなんだが、そんなこともあってかなんとなく京都と比較してしまうことがある。けれど歴史を考えても、その成り立ちはもちろんだが、その後の成り行きにも大きな違いがある。なによりも鎌倉に幕府があった頃の街の大きさを考えると、京都とは比較にならないほどこぢんまりとしている。

 とりあえず体感したいということが大きいので、テクテクと歩くことが基本になる。
 ということで、今日は奥さんと一緒に家から歩いて鎌倉に入り、佐助稲荷へと行ってみた。隧道を抜けて鎌倉に入り踏切を過ぎると、街の景色がなんとなく鎌倉っぽくなる。
 どこがどうということでない。けれど建ち並ぶ家のどこかに歴史を感じさせるものがあったり、あるいは手作り感といったものが漂っている。これは逗子にはない感覚だ。いや、きっと他のどの街にもないだろう。
 ただ古いということではなく、どこかに時の流れの名残がある。
 もちろん真新しい家も並んでいる。しかし景色としてそこを見ると、やはり時が経過することでしか生み出せない雰囲気が漂っている。おもしろいものだ。

 佐助稲荷は銭洗弁財天の近くにある。
 頼朝ゆかりの神社だ。
 創建は不明らしいが、夢枕に立った翁が頼朝の挙兵を促したということから再建されたそうだ。
 佐殿と呼ばれていた頼朝を助けたところから、佐助と名付けられたらしい。
 参道に立ち並ぶ赤い鳥居が印象的だ。

 実はこんな神社が住宅地の中にある。もちろん当時は隠れ里といわれていた場所だから山裾に建っている。けれど参道の入り口の両側にはごく普通の家があり、そこには古ぼけた郵便受けが手紙や新聞を待っている。これが鎌倉だ。歴史が生活のすぐ隣に在る。
 とても不思議な街。それが鎌倉の一面だ。

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