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2011.07.17

海で泳ぐ

 海が泳ぐところだということを、いままで意識したことはなかった。
 どちらかというと砂浜でのんびりと陽を浴びて、ちょっと潜って遊ぶぐらいがせいぜいといったところだろうか。
 それは海の近くで育っていないということがあるかもしれない。あるいは水泳というスポーツをぼく自身がそんなに意識していなかったせいなのかもしれない。

 もともと泳ぐことがそんなに好きではなかったし、得意でもなかった。
 高校の頃は、クロールで泳ぐと 20m を過ぎる頃にはほぼ水没していて、なんとか 25m 先に到達はするものの泳いでいるんだかおぼれているんだかわからないような状態だった。そんなわけでまともにクロールが泳げるようになったのは、かなり歳をとってからのことだ。
 だから海が泳ぐ場所だという意識はまったくなかった。逗子に引っ越しをするまでは。いや、逗子に引っ越したときも、まさか海で泳ぐようになるとは想像もしていなかった。
 しかし、プール通いがなんとかあたりまえのことになっていたぼくが、目の前に広がっている海をプール代わりに泳ぐ場所として選んだのは、別段不思議なことではないのかもしれない。なにしろそこには泳げる場所があって、しかもいろいろな人たちが実際に泳いでいるからだ。

 でも塩水はプールの水とは違う。コンディションだってまったく違う。
 海で泳ぎはじめたときに気になったのは海水の塩辛さ。のどの奥で感じる海水の塩辛さは特別だ。
 そして、やっぱり波だろう。
 プールには大きな流れはないし、まさか泳いでいる最中に波に弄ばれたり上下動することもない。しかし海ではそうはいかない。上下動だけでなく、巻かれたり、流されたり。そのうえで動作が加わるので、なんだか意識していない姿勢になりそうになったりと、ともかく姿勢を保つことが難しい。
 けれど馴れるに従って、少しずつだが、ぼく自身の受け取り方が変わってきた。

 塩辛さについてはどうしようもないのであきらめているが、波で弄ばれることがおもしろくなってきている。
 今日は台風の影響がありちょっとうねりが入っていて、サーフィンするには最適な波が立っていた。波によって身体が上下動するだけでなく巻かれたりして、海中での姿勢がいろいろと変わってしまう。それも海任せ。
 いままでならなんとか姿勢を保とうと力んでしまっていたのだが、このところ自分がどんな状態になろうと、その状態を楽しもうという気になってきているのだ。
 大きな波で身体が持ち上げられそうになったり、下半身だけが浮き気味になったり、あるいは身体が回転しそうになったり、いろいろなことが水中では起こる。無理にコントロールできないなら、いっそ身を任せてしまえばいいじゃないかという気持ちになっている。
 そうやって身を任せてみると逆に力むことなく必要最小限の動きで、その状態に合わせることができるようになる。この合わせるという感覚がとても楽しいのだ。

 こうなると泳ぐこと自体がとても楽しみになる。
 まだそんなに距離をおよぐことはできないけど、波に弄ばれることになれてきたので、これからは距離を意識して泳ぐようにしてみるつもりだ。
 とはいっても別に遠泳したいわけじゃないんだけどね。
 海で楽しく泳げれば、いまはそれが一番だから。

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