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2010.01.02

世論の曲解

世論の曲解 なぜ自民党は大敗したのか (光文社新書)  今年の 1 冊目。菅原 琢「世論の曲解」読了。
 ぼくの一票で政治を変えることはできないことは確かだけど、変えたければやはり一票を投じなければいけない。その一票が積み重なればやがて変えることができる。それをぼくらはようやく去年、身をもって知ったわけだ。
 ではなぜみんなが変革を望んだのか? 小泉改革の負の遺産だという論説があちこちに見られる。それは選挙が終わったあと、とくに声高にいわれたように思う。しかも、小泉人気で一度は大勝した等の自民党からもその声は聞こえてくる。でもほんとうなんだろうか? 小泉改革のせいなんだろうか? そもそも別の原因が会ったんじゃないかという疑問に、データで答えてくれるのがこの本だ。

 小泉劇場といわれた選挙から 09 年の政権交代に至るまでのデータを分析して、そもそも今回の自民党の大敗は、状況を読み間違えたせいで党首の選択を誤っていたところからはじまり、自民党が自民党であった故に負けたと結論づけている。これにはただ納得するしかない。ぼくもそう思っていたからだ。
 若者の右傾化ということについても、また麻生太郎がネットで人気があるという言説についても、データの読み方ときちんとした数字で答えている。
「ネットの「現象」は、有権者の数に比べれば遙かに少ない一部の、あえて言えば特殊な人々によって作られている」と著者は言う。
 確かにどんなにコメントやいちゃもんが多いとしても、「百万という単位にはまったく届かない数の世界である。」とも言う。政治を語る上での数でいうと「百万という数は参議院比例区でようやく一議席が取れるか取れないかというような数」であって、そのネットの世界で言われていることが現実の世界の世論を構成するにはまだ至っていないというのも確かだろう。

 そうやって考えると、ほんとうの意味で選挙のことをわかっているのは、小沢一郎だけなのかもしれない。それはそれですごいことだけど、素直な疑問として、こういうデータを分析できる人がいるなら、なぜいろいろな政党はそのデータの解析を依頼して選挙に活かさないんだろう、ということだ。まぁ、実際の選挙となると政治同様いろいろなしがらみとかがあって、そんなに簡単に割り切れるものじゃないのかもしれないけどね。

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