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2008.11.05

羨ましい

 アメリカの大統領がオバマに決まった。
 ほぼ圧勝といっていい。いろいろな見方があるとは思うけどアメリカらしい選択だといえるだろう。
 勝利が確定した後の勝利宣言をテレビの生中継で観たけど、その演説はとても素晴らしいものだった。普遍的な価値観や普遍的な論理で語られた演説に、その場にいた聴衆たちはひと言ひと言に頷いたり、賛同したり、中には涙を流しながら聴き入っている人もいた。
 自らの言葉で語ったスピーチはもしかすると歴史に残るものになるかもしれない。
 そのスピーチをぼく自身もなにか感情を揺さぶられる思いで聞いた。そして聞き終わった後、素直にとても羨ましく思った。
 もちろん大統領なのだからこれからなにをやるのかが大切だ。そんなことは百も承知している。しかし、その前に自分の理念を自分の言葉で語ることができる代表者を選ぶことのできるアメリカという国に対して、とても羨ましく思ったのだ。
 いざ日本ではどうか。
 自分の言葉どころか、国民にすら伝わらない永田町の論理で永田町の価値観で、そして永田町の言葉でしか話すことのできない宰相。しかも、その人物をわたしたちは選挙で選んでもいないのだ。ただ盥回しにその首をすげ替えているだけで、変革どころがなにもできずにいる。「政局よりも政策」という言葉の意味すら永田町語に変換して聞かざるを得ないこの国。
 太平洋を隔てて届く言葉がこうしてぼくの心を揺さぶるのに、なぜすぐ近くの永田町からの言葉はぼくには届かないのか。これを不幸と呼んでいいのかもしれない。

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