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2008.06.11

脳と心の洗い方

脳と心の洗い方~「なりたい自分」になれるプライミングの技術~  苫米地 英人って、もともと洗脳を解く人だと思っていたんだが、よく考えたら洗脳を解くことができるということは洗脳のシステムがわかっていなければいけないわけだから、そういう人がいわゆる成功本に書かれているようなテーマをどう捌くのか興味があった。本人は「脳機能学者」だからと自らの立場をきちんと書いた上で、この本では「自分を洗脳する方法」について説明している。
 以前に読んだ「英語は逆から学べ!」でもその方法論はとてもまともなものだったので、きっとここに書いてあることもまともなんだろう、とぼくは思っている。
 ただ、トレーニングの方法はやはりこういう形式での本に詳細に書くわけにはいかないのか、それとも書ききれないのか、だってたぶんにケースバイケースのことが多くて本来なら当事者に合わせてアジャストする必要があると思うんだが、物足りないといえるかもしれない。
 その分、プロローグから導入部、さらにはメカニズムの説明がちょっとまどろっこしいと感じられるぐらいのボリュームで説明されている。でもそのメカニズムがある程度納得できないとその後で説明されるトレーニング方法の意図もわからないだろうし、個人的にはとても興味深い内容だったのでちょっどよかったけどね。

 もしかしたらそういったトレーニング方法はさておいて、プロローグでも終章でもくどいほど述べられているんだが、いまぼくたちが受け取っている情報って確かにそれがすべてではないし、正しいと断言できるわけでもないという件の方が大切かもしれない。たとえトレーニングが上手くいかなかったとしても情報をきちんと読み取るリテラシーみたいなものがこれからはもっともっと必要になるわけだからね。洗脳だったりあるいはサブリミナルだったり、いま「情報」がどう扱われているのかということにけっこうボリュームを割いているのは、もしかしたらそういうことを述べたかったんじゃないんだろうかなんて思っちゃうぐらい。
 なにごとにも、まず興味を持ったら「ん?」と確かめようとする態度は必要なんだということだね。この本ではそこからはじめようということが書かれている。それがトレーニング方法にも繋がるんだけど、もちろん「なにごとにも」ということには自分自身も含まれていてここがミソだったりするのかもしれない。

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