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2008.05.27

日本人の脳に主語はいらない

日本人の脳に主語はいらない (講談社選書メチエ 410)  今年の 31 冊目。月本 洋「日本人の脳に主語はいらない」読了。
 日本語のような母音重視の言語では主語や人称代名詞を省略する傾向があるという仮説を述べた本。母音重視の言語環境で育つと母音を左脳で聞くようになり、英語などの子音重視の言語環境で育つと右脳で聞くようになるため人称代名詞が必要になるという内容。ぼく的にはこの仮説がどうなのかということはあまり重要ではない。最後まで読んで、へぇそうなんだ、で終わりである。っていっちゃうと身も蓋もないね。
 むしろそういったことよりも関心があったのは、言語の基本は「音声」であって「文字」ではない、ということだったり、「音声」を聞いてイメージを想起することで話を理解することができるということだったりする。これは、以前読んだ苫米地 英人の「英語は逆から学べ!」で述べられていた内容そのままであって、なるほど「英語は逆から学べ!」の方法ってのは正しいんだということを改めて知らされたからである。
 また「一人で考えているときも、他人と話すのと同じ方法でしか自分自身と話せない」という説明にしても、この前、内田樹の blog で紹介されていたモーリス・ブランショの言葉「どうしてただ一人の語り手では、ただ一つの言葉では、決して中間的なものを名指すことができないのだろう? それを名指すには二人が必要なのだろうか?」「そう。私たちは二人いなければいけない」「それは同じ一つのことを言うのがつねに他者だからだ」ということを別の言葉で説明されたようで、なるほどと頷いてしまった。
 ということで、本来の仮説についてよりも、そこに至るまでの過程で説明された話に意味を見いだしてしまった。まぁ、そういうこと本の読み方なんていうのがたまにあってもいいかもしれない。
 しかし、自分との対話ということについては、確かラカンもなんかいってたなぁ。
 自分自身の考えというものを認識できるのは他者を通じてということなんだろう。もちろん、その他者とは「自分」なんだけどね。って、この話はもうちょっとぼく自身が人に説明できるぐらい理解しないと駄目なのかもしれない。って、ほら「他者」が出てくるでしょ。

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