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2008.04.19

アフターダーク

アフターダーク (講談社文庫)  今年の 24 冊目。村上 春樹「アフターダーク」読了。
 「東京奇譚集」を読んだときに、ああそういえばこれもまだ読んでいなかったなということで購入した。なぜいままで手に取らなかったのかその理由はまったくといっていいけどわからない。単にその気にならなかったということかもしれない。それが、いままでの村上春樹とは意識的に違う書き方をしていることと関係があるのかどうかもわからない。
 ぼくが思っている村上春樹とはまったくといっていいほど違う。それがいいことなのかどうなのかぼくにはまったく判断はできない。でもおもしろかったのかと単純に訊かれると、別にと簡単に答えることになるだろう。23 時 56 分から翌日の 6 時 52 分までに起こったことを、時間軸に沿って書いている。その時間に複数の場面で起こっていることを、一人称複数の視点で見ているような書き方をしている。まるで映像をそのまま文章にするような形で。

 最初の書き出しでぼくは途惑ってしまいあまりうまくこの小説の世界に入り込めなかったような気がしていたが、しかしいつまにかこの物語の中に深く入り込んでしまったようだ。もっと時間がかかると思っていたのに、実際に読んでいた時間はほんの数時間でしかなかったと思う。休日に読みはじめていたらその日の午後には読み終えてしまっただろう。
 それでも実は読み終えるまで途惑い続けたままだった。そのせいかまとまった形での印象はまだ持てずにいる。もしかしたら何度か再読してようやく、なるほどこういう小説だったのかとわかるんじゃないかと思っている。
 ただ、コオロギとマリが話している 15 章を読んでいて、とても個人的な思いについて考えさせられてしまった。もちろん、この章で語られていることがなんとなくぼくの心の中にあるなにかを刺激したんだろうとは思う。けれど、それ以上に上越新幹線に乗っていてしかもメンデルスゾーンなんかを聴いていたせいかもしれない。
 ちょっとセンチメンタルな気分に浸るにはなかなかの舞台設定だといえるしね。
 とはいえ、人と人との繋がりということについてなんだか考えさせられてしまったことは確かだ。

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