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2008.01.22

おめでとう

おめでとう (文春文庫 か 21-5)  今年の 5 冊目。川上 弘美「おめでとう」読了。
 さらにブンガクの続きである。「龍宮」とは違って怪しいものたちは登場してこない。現実の世界が舞台なんだがそれでもどこにもリアリティというものがない。物語の中がとてもほわほわしている。たぶんこの感覚が川上弘美なんだろう。でもそれがとても心地よかったりする。
 どの話も登場人物がごく限られている。それがこの世界を成り立たせているひとつのキーワードなのかもしれない。いろいろな人たちが物語に出入りしてしまうとどうしてもリアリティというものを考えざるを得ないからだ。
 主人公が女だったり男だったりしてはいるけれど、でもこれは絶対に女性でなければ描けない話なんだろうなぁ。そう思ってしまう。
 いや、そうじゃないな。川上弘美が女性だから書ける話。そういうことなんだろう。
 ただ個人的な好みをいわせてもらえば、「龍宮」のようなタイプの話の方が読みたかったんだが、でもこの揺らいでいる世界ってぼくは好きだなぁ。

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