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2007.10.15

井沢式「日本史入門」講座 3

井沢式「日本史入門」講座 3 天武系VS天智系/天皇家交代と (3)  今年の 53 冊目。井沢元彦「井沢式「日本史入門」講座 3 天武系VS天智系/天皇家交代と」読了。
 井沢元彦のこの手の本はとりあえず見つけるとオートマチックに買ってしまう。まぁ、この人の歴史の見方がしごくまともだからということに尽きるのだが、その見方自体を教えてくれるのがこの人しかいないというのもちょっと問題かもしれない。いや、きっと歴史を研究する人には立派な人が多いんだろうが、哀しいかなわたしはよく知らない。網野善彦先生は、確かに軽い目眩を覚えさせてくれるほどいろいろな意味で中世のまったくいままで知らなかった日本を教えてくれた。が、他に読むべき著作をなしている人がいたらぜひ教えて欲しい。
 ただわたしがこれまでに教え込まれてきた歴史対する態度というのは、井沢元彦がいうようにとても歪なものであったことは確かだ。日本史を読み解くのに宗教的な観点をまったく忘れている、というのは問題である。人の営みと宗教とは切っても切れない関係があるからだ。この点と、資料第一主義の陥穽を井沢元彦は声を大にして説いている。その通りだと思う。
 この本では、資料として残っている正史が必ずしも正しくないということを事例を挙げて説いている。確かに、前王朝の悪口を書くのは当たり前の話で、しかも天智、天武で政権交代があったとすれば、日本書紀が正しいことを述べていると頭からすべてを信じるのはどうかしているだろう。
 奈良を捨てて平安京へと遷都した理由もこの本を読めばよくわかる。
 物事にはいろいろな見方があって、世間一般にいわれていることが、当たり前だが正しい見方だったり、真実を言い当てているとは限らないということをきちんと認識しなくては、ね。井沢元彦の本を読む度にその思いを強くする。

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