« ありそうな話 | トップページ | 考えごと »

2007.10.30

ローマ人の物語 31

ローマ人の物語 31 (31) (新潮文庫 し 12-81)  今年の 58 冊目。塩野七生「ローマ人の物語 31」読了。
 コモドゥスが暗殺された後の話である。
 マルクス・アウレリウスは内乱などが起こらないようにという意図で実子であるコモドゥスを皇帝にした。が、そのプランは瞬く間に瓦解したといっていいだろう。実際にコモドゥスの後を継いだのは、マルクス・アウレリウス時代に軍人としてキャリアを積んだペルティナクスだが在位数ヶ月で殺害され、ディディウス・ユリアヌスが変わりに皇帝の座に着いた。
 しかしユリアヌスも瞬く間にその座を追われセプティミウス・セウェルスがライバルたちを退けて皇帝の座に着いた。
 セプティミウス・セウェルスがやった大きなことはまず軍人の地位向上だった。兵士たちの待遇を改善した、と聞くととてもいいことをしたように思えるが、物事はそうそう単純ではない。これまではリタイアした軍人は、退役後軍を去るかシビリアンになるのが普通だったらしい。だが、この待遇改善で素直に退役する軍人が減った。つまりシビリアンへと転身するのではなく、そのまま軍に残るのである。軍の地位向上はそのまま軍の力の増大と国家財政への圧迫にと繋がってしまったのだ。
 もうひとつがパルティアの占領である。ローマ帝国の東側にいたしていたパルティアは確かにローマに侵攻することがあった。が、さらにその東側に位置するペルシア勢を食い止める役目もしていたのだ。このあたりは微妙なバランスである。
 しかし結果として、この後、力をつけたササン朝ペルシアにローマ帝国は悩まされることになる。
 輝かしきローマ帝国は五賢帝の時代とともに終わり、やがて終焉への道へとその足を進める。まさしく「終わりの始まり」だよなぁ。
 巻末に年表があるんだけど、この頃、中国はちょうど三国志の時代で、日本はまだ弥生時代。なんといえばいいのか。うむ〜。

|

« ありそうな話 | トップページ | 考えごと »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/476084/8694600

この記事へのトラックバック一覧です: ローマ人の物語 31:

« ありそうな話 | トップページ | 考えごと »